柑橘類の陽

イラストだけでなく、言葉でも伝えられるようになりたいです。

「少年たち 青春の光に…」雑感

舞台やコンサートの感想を綴るときは、純粋にその演目自体の話をしたいので座席については言及しないのですが、今回ばかりは触れます。
一度きりの観劇、舞台の半分は見えない死角だらけの席だったため、「観た」実感が全体の30%くらいしかありませんでした…!どれくらい見えなかったかと言うと、他の席で参加した友達に「『紙で作ったケーキ』というのは、紙に描いたケーキだったの?それとも立体?」と尋ねたくらいでした。*1以後の文中、何回「見えない(見えなかった)」と言ったでしょう?とクイズを出せるレベルで繰り返していますので、気にならない方だけ読み進めてください。そして、「多分見えてないでしょうが、こんな好きそうなシーンもありましたよ~」と教えてくださるのも大歓迎です。

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舞台部分の感想

いつもの役名=タレントの本名ではない形式の舞台ですが、以後タレント名で綴ります。役名の名札が囚人服の左胸につけられていたのですが、ほぼ見えず覚えられなかったので…。

昔から松竹座に通っている方が、観劇後に必ず思い出す舞台、「Tough weeds~光の射すほうへ…~」。2009年に横山さんが原案として当時の関西Jr.に授けた舞台を私は観ていませんが、薫太担の友達が「もぐもぐもぐ。」とモノマネしつつ、その可愛い役柄について熱く語っていた記憶だけあります。
2009年時点の私は「少年たち」が未見だったため、雑誌のレポを読んでもピンときていませんでしたが、「Tough weeds」って「少年たち」とすごく似たあらすじだったんですね。関ジャニ∞(8人)より多人数をメインに据えようとすると、できる話に制約が出てくるとはいえ、当時も「少年たちみたいだな?」という感想になっていたのでしょうか。後半、怒涛の脱獄シーンでは、\めっちゃ人が死んでくやないかい!? /\生きとったんかーい!/と心中ツッコんでいました。

開幕すぐ、ベッドを押して出てくる囚人たちのプロローグを見て、お馴染みのジャニ舞台ではなく、「舞台っぽい」と思いました。このベッドを倒して机になったり檻になったり、場面によって表情を変えるセットで、これまた「舞台っぽい」使い方に唸りました。
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中盤、もどかしさや苛立ちから舞台上をぐるぐると走り回る場面も、「舞台っぽい」演出だなーと眺めていました。
「舞台っぽい」ということが優れているのではなく、「ジャニ舞台っぽい」という感覚も他で得られる物ではないので、単なる違いです。

配役のオーディションがあったり、レクリエーションがあったり、今夏は演技に力を入れたい意向が見えました。歌が少ない、名物の桶ダンス(タオルダンス)がないということに私はあまり寂しさを覚えなかったので、夏の舞台でそこまで重要視していなかったのかもしれません。例年、舞台の終演後に日替わり部分のレポが回ってくるものですが、今回は日替わり部分が少なかったため、ほとんど見ませんでした。大きい日替わり部分は、西畑くん&丈くんの幼少時代と道枝くんの弟ガチャ、丈くんの懐かし設定ギャグ披露、丈くんと看守長のやり取りぐらいでしょうか。日替わり部分だけを求めて観に行く訳でもないので、そういう季節があっても良いと思います。

例年の「少年たち」で肝となる看守長役は、コング桑田さんが演じました。大人の看守長は渋みと迫力が段違いに増し、より理不尽でした。
ライン(グループ?)によって衣装の色味が赤も青も異なっていて、関係性が実際目に見えわかりやすくて良かったです。

ただ漫然と時間が過ぎるのではなく、人物の心情が変わり成長が見られるのが物語の醍醐味ですが、その中でもかなり変化があったキャラクターは、長尾くんと西村くんでしょうか。長尾くんの君麻呂は潔癖だったのに仲間のためなら汚れることを厭わなくなり、西村くんの吐く嘘は仲間を救うためのものになり、オイシイ見せ場がありましたね。
逆に、最初から最後まで一本貫きとおしたのは大橋くんの役柄だと思います。VJPの星空くんもですが、明るくて笑顔の大橋くんのパブリックイメージと合いますね。*2

西畑くんの演じる大村祐二は、今までと少し傾向が違う役どころでした。これまでは、悩みを抱え鬱屈とし、時には激情的にもなるキャラクターでした。今回は少し気が弱く内向的で、仲間ができた喜びを知りました。結末は死でしたが、過去の後悔を越え、自分の居場所を見つけられて、全てが不幸だったとは思いたくありません。思い返すと、仲間の大切さを噛みしめる役は他の子(主に日記役の子)で、西畑くんの役自身は自分の過去と向き合うことが多かったかもしれません。その面で、今までとは傾向が違うと思いました。

先に述べた薫太くんの役柄は、今年は大西さんが演じていました。演出の差なのか誇張の差なのか、昔友達が言っていた程にもぐもぐしていませんでいた(笑)。

自分の中で舞台をまとめる作業である全体イラストも描きたかったのですが、いかんせん全てを見られていないので描けませんでした。

 

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Show Timeの感想

今までは西畑くんプロデュースの機会が多かったShow Timeが、今回は道枝くんプロデュースに変わっただけで、これだけ選曲の味が違ってくるのかと面白かったです。西畑くんは嵐に強くて、道枝くんはSMAPとHey!Say!JUMPに強いですもんね。
キラキラソングが続く中、不足しがちな関ジュ全体の群舞がまた見たい!という声に応えるような「BANGER NIGHT」の評判がなかなか良かったようですね。(伝聞の言い方でおわかりの通り、もちろん全体は見えませんでした。)

待望のりとかん新曲「Lil Miracle」は白×メンバーカラーの爽やかなオリジナル衣装の披露で、キラキラの王道アイドル曲!超かわいい!何で8.8の東京ドームで披露しなかった!?と強く思いました。

そして、\西畑くん0番に立ち続けてくれてありがとう!!!/と、この4年間で一番思ったかもしれません。舞台の半分しか見えないはずなのに、西畑くんの出番の80%は視界に収まりました。何故って0番(かろうじて1番?)は見えるんです!元々推しカメラ機能が強すぎて、今舞台のどこにいるのかをあまり認識できていなかったのですが、西畑くんはめっちゃ真ん中に近い位置にいるんですね…!と今さらながら感動しました。ありがとうございました。
そんな訳で、役柄としては一幕で亡くなってしまったため、「二幕は西畑くんの出番が少ない…」と嘆く方もいらっしゃったみたいですが、私の満足度は二幕の方が高かったです。姿が見えるだけで、自分がこんなに元気になるとは思っていませんでした。

 

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ほぼ公開ラジオ席で考えたこと

声しか聴こえない、こんな状況の時に限ってジャニーズ恒例の本名=役名ではなく、独自の役名という状況。幕間にパンフレットをチェックし直しましたが、誰が誰に向かって言ってるのか、台詞を聞いても少し考えないとわからなかったです。ブログの冒頭にあげた「紙で作ったケーキ」は、説明台詞があったからこそ存在を認識できました。大西さんが西畑くんにもらったボルトも、最後に一瞬見えた実物と私の頭の中に描いていた物とは形が違ったので、台詞に使う言葉のチョイスは大事だと思いました。

最近は声優さんも追っているので、見ることと聴くことについて考えています。朗読劇では「本を読む」という視覚情報と「発する言葉の内容」という聴覚情報のズレが気になり、内容に集中できないため、私は観賞に向いていないと思っていました。*3今回、姿は見えず声だけ聞こえる状態の方が朗読劇よりも内容が頭に入ってきたので、自分の特性に向き合わざるを得ませんでした。

そして、全員ではなかったのですが、きちんと声に感情が乗っている人が多かったという発見もありました。これに気付けたことが、ほぼ公開ラジオ席で良かった唯一の出来事です。

 

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まとめ

いつもよりコンパクトにまとまった感想でした。
2階3階は舞台もShow Timeも立たないようお達しがありましたが、立ったところで視界が広がったのかは…どうなんでしょうね。ファンが増えてなかなかチケットが取れづらい状況なので、一回の参加を大切に、かつ舞台全体がきちんと見える席に当たりますように。

 

*1:立体だそうです。よく考えれば立体一択の言葉ですが、一切れだったのかホールだったのか。雑誌のレポ写真に載っていない物は、何のことかわからずじまいの夏でした。

*2:関ジュ舞台での大橋くんしか観たことがないので、演じられる役柄の幅は未知数です。

*3:2人で20分程度の長さ、セット転換不要の設定なら、背景画像を思い浮かべつつ話についていけました。慣れによって改善できそうです。