柑橘類の陽

イラストだけでなく、言葉でも伝えられるようになりたいです。

ジャニーズらしさを浴びる~「少年たち あの空を見上げて」雑感~

初めてのHi美メイン現場への参加となりました。内くん名義でチケットを取得。ね、内くん枠って本当にあったんですね。*12階の前列上手席で、花道がバッチリ見え、見切れもほぼなしで大満足でした。
11月5日の夜公演、一度きり参加の記憶で書いていますので、間違いがございましたらご容赦ください。教えていただけるとありがたいです。

【第1幕】

ちびっこのタイショウ・ユウトがネックレスを手に約束をする姿を微笑ましく見つめる、大人のタイショウ・ユウト…という導入は、二人の縁を印象づけて非常に良かったのですが、かつての関西少年たちでWindowsデスクトップ初期背景画面」と揶揄された青空と木と草原画像が背景だったため、一人「笑ってはいけない『少年たち』」を開催してしまいました。*2

そしてオープニングが「疾走感あふれるスタイリッシュなナンバーで…」と歌番組で紹介されそうなオシャレ楽曲で、令和の「少年たち」はすごいな!オシャレだ~!と感動しました。しかしその後は聴き慣れた楽曲や展開で、しっかりと「少年たち」でした。

Hi美では美派とはいえ、内くん以外に誰を観ようか…と考えていると、日記を持った新入り役のカナサシがフジイに耳打ちして自分のことを話すシーンがとても可愛かったので、今日の私はカナサシを観ようと決意しました。*3年下や後輩ポジションにめっぽう弱いです。

 

<赤と青の対立と瓦解>

タイショウ・ユウト
わざと二人っきりな状況を作り、わざわざネックレスを持ち出して、看守長自ら対立を煽ります。(マメな嫌がらせを行う看守長)

リュウガ・ミズキ
最初にサラッと事情紹介をした時に「弟のいる設定が被ってるな」と思っていたら、だからこそ心が通い合う二人でした。リュウガは弟の右足を不自由にしてしまったことを悔やみ、ミズキの弟は先天性心疾患があるという重い事情の二人。
歌の掛け合いが良かったです。

ナス・ハシモト
実は同じ施設出身の二人が、サラ金に放火。紗幕に投じた街並みに炎がともり、東の舞台はお金がかかってるな~と感心しました。

ウキショ・サクマ
更生プログラムの一環で、過去に起こした罪について語っていく二人。最後の最後でハモり、ニヤリと笑うのが、気の合った瞬間を目撃できたようで嬉しいです。

フジイ・イガリ
二人の縁について特に説明はなかったように思いますが、ラッパーになりたくて親と喧嘩したイガリのラップと、フジイのダンスによるパフォーマンス。
昼の部のレポで「Jr.じゃないオジサンが看守に一人いた」と見掛けたのですが、その方は演技のみのご出演だったため、Jr.が一人お休みゆえに檻が△だったのでしょうか。普段は4人で□だったのかな~。

それぞれが異なる演出方法で心を通いあわせていくのが良かったです。
そして新入りのカナサシは、ナスのアドバイスもあり皆に心を開いていきます。

 

<バスケチャレンジ>
「4年前にSixTONESSnowManがやってたよね!」という観客?(Jr.)セリフがあったので、この世界線のすのすとは、獄出アイドルだという理解でオッケー…?
劇中にスポーツ系のチャレンジ企画を盛り込むのが、東の伝統ですよね。何でなんでしょうね。11人連続のリバウンド&ダンクシュートは無事に成功しました。

汗をかいたのでお風呂へ。

<桶ダンス>
桶ダンス前のガチャで作間くんが自己紹介ギャグを披露したため、桶ダンス中も「カリカリ?」「モニョモニョ?」と茶々が入っていました。

ミズキの弟の体調が悪化し、家族が面会を求めるも断る看守長(ここでも自ら動く)。理不尽な行いを続ける看守長への不満が囚人たちの中で爆発してしまい、ミズキのためにも、脱走計画を企てることに。
しかし、ここまでの全ては看守長の思うつぼ。「一人でも欠けたらダメなんだ!」と説得していたユウトを捕らえ、看守長の不気味な高笑いで幕が下ります。最高!!!

 

<幕間>
開演5分前から、夜を思わせる鳥の声や、コツコツコツ…ギィ…と見回る看守の足音BGMが流れて臨場感たっぷりでした。

 

【第2幕】

ユウト不在の中、脱走計画を進める囚人たち。上に下にと囚人VS看守でアクション。1幕で仲良くなったコンビがピックアップされて楽しい。アクションが綺麗ですね~。

一方のユウトは、看守長直々に電撃拷問を受けていました。看守長自ら「拷問」と話していたので、まぎれもなく拷問です。それでもユウトの目は死なない。隙を突いたタイショウが看守長に電撃を食らわせ、ユウトを救い、和解します。

合流し、無事に刑務所のドアを開け、脱出成功!と思いきや、カナサシの姿がない。おとりになるべく門の上に残ってアピールするカナサシ。揉みあいになった末、看守長がカナサシを突き落とします。「お前たちの脱走計画がカナサシを殺したんだ!」と概念的に煽ろうも、どう考えても自分の手で殺したんだよな…。

カナサシの行動を無駄にしないよう、囚人たちは朝日が昇りつつある寂れた工場内に身を寄せます。「カナサシは死んじゃいねーよ!」「でもあの高さから落ちたんじゃ…」後の展開を知っているだけに、嫌な予感がしました。
「あいつ~が~死ん~だ朝~♪」
はい、カナサシの死亡確定―――!思わず胸に手をあてました。何だかんだ言って、やっぱそうだよね!?皆の中でもう死亡が確定しとるやんけ!

その後のあらすじは、
 看守長に更迭を知らせる手紙が届く → 弟に会えたミズキの喜びとともに、前向きに進もうとするメンバーたち(刑期を終え、堂々と胸を張れる自分になろう!)
という流れで、つまりは脱獄成功しましたよね?何かもっと「今回の『少年たち』は脱獄成功☆」みたいなネタバレが回ってきても良かったのに、私のTL形成に問題があったのでしょうか…。歴代の「少年たち」でもかなり珍しい展開、大きいことだと思います。

ちなみに「内くんが花道を歩くとランウェイみたい」とは聞いていたので、脱獄計画中に煽るために後ろから登場するのかと思っていました。実際は、更迭の知らせを受け、無念のまま花道後方へと退場していきました。背を少し曲げ、屈辱に身を震わせる様が最高でした。

最後にフジイが笑顔でポンッとタイヤを叩いてハケるのが、最初に仲良くなった相手だからこそでエモみを感じました。

①タイショウ、ユウト
②タイヤに座るカナサシ
③2人ずつ座るメンバー
と順番にライトの当たる数が増える最後の場面が、めっちゃ画力が強くて好きでした。これは絶対舞台誌に写真が残ってますよね…?!


カナサシに双眼鏡をロックオンしており、③の場所が赤髪のミズキしか確信を持てませんでした。すみません。立ってた組もいたんじゃないかな…。


【ショータイム】

Jr.インスト
紗幕に映る機械的な映像を見て、やはり今日は水色担当の子が不在なんだな?と確認できました。後の白スーツ挨拶前の方がフォーメーションに穴があり、不在箇所を確認しやすかったです。

Drop Music」(Hi Hi Jets)
新曲。ローラースケートを履き、EDM感が強めなオラオラ曲。
ローラースケートを履いてるように思えない、自然な足さばきが流石でした。

Compass」(美少年)
新曲。黄昏時感のあるエモめ楽曲。*4前の方に下りた幕に大きめの影が映る演出が主か?と思いきや、幕の後ろには大きなミラーボールが。少クラでは観られなさそうな演出ですね。
なぁくんと金指くんがシンメで終わり、今日の私はにっこりしました。

新曲(内博貴)
キラキラ付きの白いジャケットで登場。きゃー――――カッコイイー―――!!!と内心めちゃくちゃ上がりました。近年のLIVEでは黒いカジュアルめ衣装だったり、黒いジャケット衣装だったりしたので、白は久しぶりです。キラキラしていてカッコイイ…!
高く甘い声で歌い上げる、エモめの曲調。少し前に聴いていたら「コロナ禍を経ての曲なのかな」と受け取ったでしょうが、タイミング的に、ステージ上に立つ側の覚悟とありがたみをより強く感じ、深く刺さって号泣しました。内くんの歌声を聴くとこんなに元気になるんだな…と再認識しました。
かろうじて覚えている歌詞→「ここにいるよ」「Because I stay」「Never say good-bye」

「Fire storm」(Hi Hi Jets・美少年)
両グループ揃いの衣装でアスレチックを使ったアクロバティックなパフォーマンス。折り畳みや移動可能な障子仕様のアスレチック、と言えば伝わりやすいでしょうか。運動量が多くてやっぱ若い。あと、誰か一人だけ苦手というわけでもなく、みんな運動神経良さそうなのが良いですね。(Hiの綱引きが弱いことは知っています)

「Will be together」(Hi Hi Jets・美少年)
盆が回り、タイショウ・ユウトなど劇中のコンビが順番に歌っていき、あー――っこういう対になる演出が好きな方が担当されましたね!?私も大好きです!(カナサシは最後の番で一人でした。)良い。

最後の最後に登場した内くんは、黒ジャケット(胸元にはキラキラデコレーション)で。
左胸に手をあてお辞儀する那須くんに「おぉっ」と思っていたら、内くんも手をあてお辞儀し優雅でした。


【看守長のこと】

東は看守に個性を持たせないようにしているからか、何でも自分の手でやりたがる看守長でした。更迭を紙一枚で知らされたのには、少し物足りなさがありましたが*5
そりゃ「喉がつらいから演舞場から脱獄したい(要約)」とWeb連載でこぼすのも納得な、常時低音でドスを効かせる鬼の看守長っぷり(と高音歌唱っぷり)でした。応援上映が可能ならば、囚人を痛めつける度に「フーッ!」と歓声をあげたでしょう。
内くんの後輩の可愛がり方は若干受け身傾向にありそうなので、Hi美ちゃんのグイグイさはGJでした。
美しさに固執するあまり美しくないものを憎んだり、顔に消えない痣のある看守長だったらいいなと観る前に考えていました。次の機会がございましたら、ぜひご検討いただけますと幸いです。

 

【その他雑感】

気になる点が0というわけではもちろんありませんが、脚本をだいぶわかりやすく嚙み砕き、個々のキャラクター背景が深まる演出だったと思います。
ゆうぴと金指くんの説明台詞で滑舌が少し気になる箇所がありましたが、「この子も歌が上手いんだ?!」と、少クラで見る以上にHi美の解像度が上がって良かったです。

この一週間でジャニーズ事務所色々と変化があり、それに加えて推し(らぶたん)は芸能界を休むことを発表するしモバエムのサ終*6日程が発表されるしという、だいぶメンタルが下這いの状態で会場へ向かいました。友人も似たような状況でしたが、幕間で開口一番「元気になりますね?」と確認しあいました。この公演、めっちゃジャニーズらしさ・「少年たち」らしさが詰まってたんです!ジャニーズでしか得られない煌めきは確実にあります。だからこそ、ジャニオタであり続けてるのでしょう?このタイミングで「少年たち」を観ることができて、本当に良かったです!
過去に浸るのは、本当に何もかもが終わってからでも遅くないはずです。「ジャニーズは終わった」と嘆く前に、今あるジャニーズらしさを感じることが大事だと思います。きっと、12月の「ABC座 10th ANNIVERSARY ジャニーズ伝説2022」でも1月の「JOHNNYS'World Next Stage」でも、参加した方々がジャニーズらしさを感じ、元気になれるはず!
私が次にHi美の現場を観られるのはいつになるかわかりませんが、「少年たち」の円盤発売を祈っています。

 

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これまでの「少年たち」感想

2015夏松竹◆無事に「少年たち」済みとなった私 - 柑橘類の陽
2015日生*7日生劇場版「少年たち」感想 - 柑橘類の陽
2017夏松竹◆2017夏松竹「少年たち~南の島に雪は降る~」雑感 - 柑橘類の陽
2017秋すのすと松竹座◆「少年たち~Born Tomorrow~」松竹座公演雑感 - 柑橘類の陽
2018夏松竹◆「明日を駆ける少年たち」雑感 - 柑橘類の陽
2019映画◆映画「少年たち」雑感 - 柑橘類の陽
2019夏松竹◆「少年たち 青春の光に…」雑感 - 柑橘類の陽

*1:SHOCKにおけるJr.局枠ぐらい(梅芸の2階最後列)の席数だろうと思っていたので、まさか休日公演が当たるとは思っていませんでした。

*2:脱獄し、南の島に難破した時の背景画像。何を言っているんだと思われるかもしれませんが、本当の話です。

*3:アイドルであるため「なぁくん」人格を作った藤井くんが好きだし、野郎組はロクちゃんびいきの26コンビ推しだし、ハイヒロは一嘉ちゃんが好きです。バラバラ。

*4:後で少クラの映像を確認したら、歌詞の冒頭に「黄昏時」が入っていました。その印象だ!観劇してから見ると、舞台のイメージを活かした演出だったんだな~と気づけました。

*5:囚人側に気持ちを寄せる看守がいたり、スパイとしてもぐりこんだ看守の告発があったりの方が納得しやすい。

*6:SideMというジャンルの中でモバエムは終わりますが、サイスタは生きています!

*7:「デザイナーが死んだ」と今でも時々ポスターが流れてくるやつです。